私の故郷
東京出身者で同じように感じている方もいると思うのですが、東京生まれ東京育ちで現在も東京で暮らしていると「故郷」という感覚がなかったりします。
東京は便利ですし、自然より都会が好きな自分にとっては住みやすいです。けれど、その便利な土地以外に故郷がある人を羨ましく思うこともあります。
子供の頃は友達も全員、東京生まれ東京育ちなので何も感じなかったのですが、進学して地方出身者に出会い次第に「故郷」っていいなと思うようになりました。
電話をすると方言に変わるとか、その地方にしかない物の話をするとか、東京でワサワサ過ごしていてもお盆とお正月には実家でのんびりとか、憧れます(笑)
そんな私にも子供のころよく行っていたところがありました。
香川県です。
祖父母の住む香川県には、子供のころよく遊びに行っていました。記憶にないくらい小さな頃には随分長い期間預けられていたようです。
大人になり、かつてのように毎年行かなくなったころ、たまたまテレビで瀬戸内海の島に住む人々の特集を見ました。
青く広い空、穏やかな青い海、少し古く懐かしい感じの家々、島と海の境の白い土(関東の土は焦げ茶色)、祖父母を思い出す方言
すべてが懐かしく思えて涙が出てきました。
香川は私の故郷ではないけど、もはやそう呼んでもいいかもしれないと思いました。
瀬戸大橋
最後に行ったのは2019年。この度、久しぶりに香川へ行ってきました。
子供の頃はまだ瀬戸大橋がなかったので、東京から新幹線(当時は”ひかり”)で岡山に行き、宇野港から高松港までフェリーに乗って香川まで行くという長い道のりでした。
瀬戸大橋が出来てからは、岡山から瀬戸大橋線に乗って香川に行けるようになり、かなり時間的に便利になったのですが、次第に、更に便利な飛行機で行くことの方が多くなっていました。今回は急なことで新幹線で行ったので、久しぶりに瀬戸大橋を渡りました。
車窓から見える景色は懐かしく、新しい家も建っていましたが、時間が止まっているかのようにかつてのままの古い家々、お椀をひっくり返したような可愛らしい山も東京では見られません。
祖父は瀬戸大橋の完成をとても喜んでいたようです。なので私も瀬戸大橋を見るとテンションが上がります。何度も見てるし何度も通っているけど、車窓に張り付いて撮影しました(笑)。
穏やかな瀬戸内海の景色に癒やされました。
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